新型コロナウイルスの影響でステイホーム中にルアー作りに初挑戦してみました。
作ってみたのはDRTのクラッシュ9です。
クラッシュ9のlowは操作しているだけでも本当に楽しいルアーなんですけど、3年前からは想像できない程に今は入手困難で欲しいカラーも買えない状況。
じゃあボディーだけでも作ってみよう!と。(リップとテールは本物を使います。)
ちなみにこの記事のトップ画像のルアーが作ってみたルアーです。
この記事ではルアーを作った事がない超初心の自分がいきなりジャイアントベイトサイズのクラッシュ9自作に挑んだ過程をレポートしていきます。
ルアー作り初心者がクラッシュ9を自作してみた①
①ルアーのデザインを決める
まずは紙にクラッシュ9をデッサン、大きさも本物と同じにします。
そのままクラッシュ9 の顔にしても面白くないので顔はビワマスっぽくオリジナルで書きました。
デッサンした紙をカットしてダイソーの工作用木材にボディーのシルエットを鉛筆で書いていきます。
木材はどんな木がいいのか?すらわからないので、ダイソーの工作用木材を使いました。
工作用木材の厚みは3枚で丁度良さそうだなと思ったのですが、ウェイトを仕込む時やステンレスワイヤーで作ったラインアイ・フックアイを繋げて埋め込む作業においてボディーの中心から真っ二つに分けられるようにする必要があったので4枚にしました。
ノコギリでだいたいのシルエットをカットできたら、両面テープでカットした4枚の板を貼り合わせます。
②ボディーの削り出し
画像はカットした4枚の板を貼り合わせた状態です。
いよいよここからカッターナイフと紙ヤスリでクラッシュ9の形になるように削っていく作業。
今回は3つのクラッシュ9を作成する為、3つ分同じように用意しました。
画像の右側に写っている変な形のは自分の完全オリジナル・ビッグサイズのトンボ型羽モノ。
こちらも同時進行していきます。
カッターナイフで角を落としていくように削っていき、ボディーのセンターから左右対称になるように時々鉛筆でセンターに印をつけながら作業しました。
これらを顔も含めて全部削り出すのに約6日かかりました。
工作用木材の個体差もあるので、削りにくいとこがあったり、細かい部分が割れたりして失敗と修復の繰り返しです。
やはり集中力が落ちてきて手を抜くと失敗するんですよね。
もう3つめとか若干適当になってきたり。(駄目
まぁそれでもなんとか形にはなりました。
リップとテールは既製品を使いモードAやBに変更できるようにする為、ボディーを真っ二つにして脱着可能になるように形を合わせて削りました。
ラインアイ・フックアイ・ジョイント部は3つの自作K9のうちステンレスワイヤーで作ったものを埋め込んでみたり、日本の部品屋さんから発売されているヒートンを使ったりしてみました。
既製品は瞬間接着剤をつけてネジ込みましたけど、すっぽ抜けないか心配です。
このサイズ(4oz越え)のルアーならワイヤーでアイを繋げた方が良さそうだと感じました。
③コーティング(下地作り)
次は下地作りのコーティング作業です。
右も左もわからない自分はYouTubeでひろ坊さんの動画を参考にし、セルロースを使ってやってみる事にしました。
使ったセルロースはナガシマのクリア1000㏄タイプ。
ナガシマのセルロースは初心者の自分でも扱いやすく、透明度も高い。
無塗装でこのままでもいいんじゃない?って思えるほど綺麗にできるなぁと感心しました。
のちに塗装の際、下地のカラーを塗る手間が省けるホワイトのセルロースも追加しました。
どぶ漬けはルアーを30秒~1分漬け込みゆっくりと一定速度で抜きあげ、あとは乾燥させます。
自分は最初24時間乾燥させましたが、今は12時間くらいにしています。
何度か気温の影響で白くなってしまう事がありましたが、どぶ漬けを重ねてるうちに透明になりました。
どぶ漬けを3~4回繰り返してから、風呂場でウェイト調整をしてみる事にしました。
④ウェイト調整と仕込み
セルロースによりボディーに少しツヤが出てきたので、仮組してウェイトチェックです。
今回はクラッシュ9のlow風に作りたいのでスローフローティングになるように。
桐はかなりの浮力がある為、相当なウェイトを積まないといけませんし、配置も重要になってきます。
浮き姿勢は本物のK9を使う時と同じく、少し頭下がりになるくらいが好みなので調整。
重過ぎてシンキングにならないように。
仕込むウェイトが決まったら、ボディーの腹側に重心がくるようにドリルで穴を開けてタングステンのシンカーや鉛を仕込み、木工用パテでフタをします。
穴を開けた時の木屑も混ぜてシンカーを木工用パテで埋めた方がしっかり固定できて、空気を含むスペースをなくせるような気がしました。
表面を紙やすりで整えて仕込み完了。
2つ目からはシンカーの重さがわかったので最初から埋め込んでみたりもしましたが、結構バランスとるのも大変だし、掘るのも面倒でした。
※画像はボディー内部を仮組みした時のです。ワイヤー等も仕込む時はスレッドで巻いて強度を上げてみました。
さらにコーティングを繰り返しながら、2.3回おきに木目を600番と1000番の紙ヤスリでならし、ウェイトもチェック。
8回目くらいからホワイトのセルロースに変えています。
最終的に仕上がりを見ながら修正を加えて12回以上どぶ漬けしました。
⑤スイミングテストで最終確認
コーティング作業が終わるとカチカチのピカピカツルツル状態になりました。
ここからは最終的なスイミングテスト。
本来ならフィールドで試したかったのですが新型コロナウイルスにより、外出できないのでこの時はひたすら風呂場でチェック。
なのでダイナミックなアクションをチェックする事はできません。
仮組みしてテールやリップを付けたりして、最終確認。
1番重要視したのはリップアウトのモードBでの動きで、コーティング後にジョイントの可動域が狭まくなっていないか?という事。
左右へスムーズに動いてくれるように削り直したりして微調整しました。
まぁこんなもんかな?と思えるような動きを出す事ができました。
浮き上がりのスピードは完成後に板オモリで調節もできるので浮き上がりが早過ぎないようにだけ注意しました、
3つのうちの1つはシンキングになったのでやり直しましたけどね。涙
無塗装であればこの状態で目をつければ完成でいいんじゃない?ってくらい凄い労力を使いました。
テストが終わったら、塗装前に最後のどぶ付けを2回しておきました。
ここまでに使った材料と工具
さて、今回ここまでに記事にした作業内容で使った材料をまとめてご紹介しておきます。
①工作用木材・桐 (ダイソー)
②両面テープ・マスキングテープ(ダイソー)
③接着剤超速乾(ダイソー)
④穴埋めウッドパテ(ダイソー)
⑤バレットシンカー・丸形鉛
⑥ステンレスワイヤー・太さ約1.6mm(ホームセンター)
⑦セルロースクリア1000㏄・ホワイト500㏄(ナガシマ)
⑧紙ヤスリ80~1000(ホームセンター)
⑨釘・ジョイント部の留め具に使う(ホームセンター)
⑩ヒートン・ステンレスワイヤーを使わない人は必要
⑪クリアファイル デッサンした顔のデザインの写しに必要
セルロースクリアとシンカー類以外は基本的にホームセンターや100均(ダイソー)で買えるものがほとんどです。
瞬間接着剤・紙ヤスリの600・1000番・穴埋めウッドパテは特によく使いましたのでストック分も購入しておいて良かったです。
次に工具類
①はさみ
②回し挽きノコギリ・ダイソーのノコギリカッターでも可
③ミニルーター(ダイソー)
④ペンチ・ワイヤーでのヒートン作成に必要
⑤彫刻刀
ノコギリは回し挽きノコギリが曲線に沿ってカットしやすいです。
ダイソーのノコギリカッターは角や小さい部分のカットに向いているかな?と思います。
ダイソーのミニルーターはジョイント部等の細かい場所で使いましたが3Vでパワーがないのであればマシ程度という感じ。
あとダイソーの彫刻刀は切れ味が悪すぎてマジで掘りにくかったので、結局は子供が小学校で使っているものを借りました。
切れ味が悪い彫刻刀で無理に顔を彫ろうとすると余計な部分まで彫れてしまったり、割れたりするので要注意ですね。
ここまでのまとめ
ルアー作りってマジで大変だな~って感じてます。
最終的に今も作業しているルアーがクラッシュ9を3つ、トンボ型羽根モノを1つ、子供達のルアーを2つ。
自分の段取りも悪く、いろいろな失敗を経験しつつ、この作業までで3週間くらいかかってしまいました。
失敗するたびにどうやって修復・修正するか?考えての繰り返し。
でもその失敗と経験がスキルアップに絶対必要だと思って頑張っています。
下地作りに関しても凄く時間がかかりますし、毎日必ずやらないといけない作業で焦りは禁物の根気がいる作業だなと。
毎日毎日紙ヤスリ使って腱鞘炎になりそうなくらい。笑
でもこれが仕上がりにモロに影響してくるのも身をもって体感しております。
でも楽しいです。仕上がってくると嬉しすぎます。
だからできるだけ諦めず、妥協せず頑張っているつもり。
正直言って、この後塗装やトップコート作業となるわけですが、結構お金はかかりますけどね。
って事で今回の記事はここまで
次回は初めてのエアブラシ・塗装編です。
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